田中史子の
つぶやきコラム
田中史子が日々の弁護士業務に
おいて感じていること、
考えていることについて
お伝えさせていただきます。
※当事務所は、当ウェブサイトの内容の正確性・妥当性等につきましては細心の注意を払っておりますが、その保証をするものではありません。 また、当ウェブサイトの各情報は、掲載時点においての情報であり、その最新性を保証するものではありません。
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2018.3.29
老人性認知症と離婚
夫(もしくは妻)が老人性認知症になった場合、そのことを理由として離婚することはできるのでしょうか。
この点、妻がアルツハイマー病にかかり、特別養護老人ホームに入所している事例において、夫からの離婚請求を認めた裁判例があります(平成2年9月17日長野地方裁・・・
2018.3.22
精神病を理由とする離婚
民法770条1項4号は、「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき」を離婚原因の一つとして挙げています。
しかし、夫(もしくは妻)が精神病にかかった場合、それだけですぐに離婚できるということではありません。「強度の精神病」であることと、「回復・・・
2018.3.14
夫もしくは妻が3年以上生死不明の場合
民法770条1項3号は、夫(もしくは妻)が「3年以上生死不明」の場合を離婚原因として挙げています。
その理由について、名古屋地方裁判所平成29年5月29日判決は、「婚姻関係は一面倫理的、精神的な関係であると同時に、他面生物学的関係でありまた経済的関係であ・・・
2018.2.26
夫婦の同居義務
民法においては、「夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。」(民法752条)と定められています。これによれば、夫婦は原則として同居生活をしなければならず、正当な理由がなければ別居できないことになります。ただ、夫婦双方が別居することに合意している場合や・・・
2018.2.25
浪費
夫(もしくは妻)が、一方的に別居して、それまで渡していた生活費を渡さない、という場合であれば、民法770条1項2号の離婚原因である「悪意の遺棄」にあたる場合があります。しかし、夫婦が同居している場合には、夫(もしくは妻)が浪費し、生活費を入れない状況であっても・・・
2018.2.23
悪意の遺棄
民法770条1項2号では、「配偶者から悪意で遺棄されたとき」を離婚原因として挙げています。ここでの「悪意の遺棄」とは、どのようなことをいうのでしょうか。
この点、「悪意の遺棄」とは、正当な理由なくして、夫婦の同居協力扶助義務に違反する行為であり、相手方を・・・
2018.2.18
有責配偶者からの離婚請求
自ら不貞行為等を行って、夫婦関係を破綻させた夫または妻を、有責配偶者といいます。この有責配偶者からの離婚請求については、裁判所は、これを認めてきませんでした。しかし、昭和62年9月2日最高裁の大法廷で言い渡された判例では、有責配偶者からなされた離婚請求であって・・・
2018.2.17
離婚原因ー不貞行為
協議離婚や調停離婚であれば、夫婦双方に離婚の意思があれば離婚することができます。しかし、夫婦の一方が離婚を拒んでおり、裁判になった場合、裁判で離婚が認められるためには、民法770条1項に定められた離婚原因があることが必要です。
不貞行為は、770条1項の・・・
2018.2.15
仮装離婚
夫婦の間で、本当は離婚する意思はないにもかかわらず、離婚届を提出することがあります。
夫(もしくは妻)に借金があり、妻(もしくは夫)への財産分与によって債権者からの財産の差し押さえを免れるために離婚届を提出する場合、また、妻(もしくは夫)が結婚により夫(・・・
2018.2.13
離婚届の届出の意思について
協議離婚の場合、夫婦が離婚の合意をし、離婚届に双方が署名・押印して届け出れば、離婚が成立します。
ただ、夫婦喧嘩をしてカッとなり、いったん離婚届に署名・押印して夫(もしくは妻)に渡したが、後で冷静になってみると、離婚はしたくない、という場合もあるかと思い・・・