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田中史子法律事務所

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田中史子法律事務所 弁護士通信

過払金

 

 消費者金融業者などからお金を借りて、利息制限法を越える金利(元本10万円以上100万円以下の場合は18%)を支払っていた場合、それまで余分に支払った金利を元本に入れていくと、すでに借金は返し終わっている計算になっているのに、その後もお金を支払い続けているということがあります。その場合、借金を返し終わった後も支払っていたお金を、「過払金」として、貸金業者に返還請求することができます。最近は、テレビコマーシャルでも、法律事務所等が「過払金」について大きく広告しているので、「過払金」の返還について関心をもたれている方も多いのではないかと思います。

 私の事務所でも、「借金を返せないので、破産を考えている。」と言って相談に来られた方のご依頼を受け、その後貸金業者から取り寄せた取引履歴をもとに計算をしてみると、多額の過払金が発生していた、ということがあります。そうすると、貸金業者から過払金の返還を受ければ、それを他の債務の弁済にあてることができるようになり、債務総額が大幅に減ったり、場合によっては債務がゼロになった上にお金が残ることもあります。依頼者の方にとってみれば、それまで毎月返済に追われていたのが、破産という手続きをとることもなく、債務が少なくなったり、ゼロになったりするわけですから、過払金の返還を受けることは大変有意義なことであると思います。

 ただ、問題なのは、過払金の返還を受けた後、依頼者の方がこの経験から何を得て、今後どのような生活を送っていかれるのか、ということです。せっかく過払金の返還を受けて債務を整理しても、その後の生活を再建していくことができなければ意味がありません。一時的に過払金が手元に入ったとしても、それまでの生活状況に対する自分自身での検討が十分になされていなければ、また再び借金をするということにもなりかねないのです。 

 利息制限法の改正により、グレーゾーン金利はなくなりましたが、利息制限法による利率も十分高いです。例えば、年率18%で60万円借りていると、年10万8000円もの利息となります。これだけの利息を支払い続けているという認識がないまま、お金を借り続けている方も多いのではないでしょうか。私も、この仕事につく前は、深く考えることなく、高い金利でクレジットを組んで商品を購入していました。今から考えると、本当に計画性なくお金を使っていたと、反省することしきりです。

 こうしたことから、私は破産等の法的手続きによって生活再建を図る方ばかりでなく、過払金の返還を受けて債務を整理した方にも、これまでのお金の使い方についてや、借金の原因についてよく話をし、今後の生活設計についても考えてもらうようにしています。そして、できれば家計簿をつけて金銭管理をしていくことをお勧めしています。